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■他人と比較したような褒めかたは下の下
人をほめる場合、してはいけないことがあります。
そのひとつが、他人と比較してほめること。
たとえば、「Aくんはマジメだけれど、Bくん、きみも彼に劣らずマジメでいいよ」と上司にほめられたBくん。
彼は上司のほめ言葉を、どう思うでしょうか。
「冗談じゃないよ。Aくんはマジメだけが取り柄で、ほかにこれといった長所なんてない。そんなAくんと比較するなんて、ぼくは評価されていないのでは・・・」と、不安にさせるようでは、かえってアダになるだけです。
また、仕事の能力に関して、上司が不用意に、「Aくんより、きみのほうがはるかに仕事ができる。きみには期待しているよ」と、ほめたところ、いわれたBくんが、「あんな無能のAくんと比較して、馬鹿にしているのか、見る目ないなぁ」などと思われても、逆効果です。
なるほど、人に対する評価が比較の上に成り立つことは避けられません。
だから人は、他人と自分を比較して、自らを納得させる。
「うちもビンボーだけど、お隣よりましだわ」と。
ところが、人をほめるときは、他人と比較してはダメ。
比較にあげた他人を、ほめられた人がどう思っているか分からないからです。
もちろん、比較され、けなされたほうの耳に、それが入ってこないとも限りません。
こうなったら最後、人をたらす前に、自分の足元をすくわれてしまいます。
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